プランゼット完成披露試写会舞台挨拶
映画『プランゼット』の完成披露試写会が2010年4月20日、
お台場シネマメディアージュにて開催された。

まずは登壇者の自己紹介から始まった。
石原夏織さん(以下、石原)
「はいっ!明嶋こよみ役の石原夏織。高校二年生の16歳です。よろしくお願いします」
宮野真守さん(以下、宮野)
「はいっ。明嶋大志役の宮野真守です。…26歳です。(笑)」
会場
「笑」
粟津監督(以下、監督)
「はい。監督の粟津順です。……36歳です。(笑)」
会場
「笑」
自己紹介では思わぬそれぞれの年齢発表になり会場は一気に和んだ。
MC
「ひょんなことから皆さんの年齢が分かったと」
宮野
「そうですね。いきなり年齢トークで」
MC
「作品をみなさんに観ていただく日がとうとう来ましたね」
監督
「そうですね。いや~素晴らしいですね。そして、うれしいですね。やはり前作はあまり劇場公開というのを意識せずに作っているので、画角(画面サイズ)も割と小さめの作品だったんですが今回は最初から劇場公開を意識して作りました。なので、こういう大きいスクリーンで観るとすごい良いんじゃないかなと思います。(笑)」
MC
「キャストの皆さんはいかがでしたか?宮野さん?」
宮野
「はい、うれしいですね。やっぱり皆さんに観てもらえるのは一番うれしいじゃないですか。で、皆さんがどういう感想をもったのかとても気になるところですが…僕自身は完成した作品を見て、本当に楽しくてあっという間で時間を感じず見ることができたのですが…。皆さんにどう届いているのか今すごく気になっています!」
石原
「はいっ!映画というものが初めてだったのでどんな感じかが分からなくて、皆さんに楽しんでもらえたらすごく光栄です。」
会場に拍手が起こる中、
石原
「ありがとうございます!」
宮野
「100点のコメントですね!」
石原
「え~え~!?」
MC
「キャストのお二人は収録して日が経っておりますが収録中の雰囲気はいかがでしたか?」
宮野
「すごく良い雰囲気の現場でした。実際の年齢差も明嶋兄妹と一緒なので、本当の兄妹のような感じで一緒に収録できて楽しかったです。」
石原
「本格的なアフレコの体験が初めてに近かったので、最初やっぱりスタジオに入るときに緊張してしまってどこに座ったらいいか分からなかったのですが、宮野さんがここに座りな、と言ってくださったんです!そのおかげですごい緊張がほぐれてアフレコも自分がやりたいような感じで順調にできて本当に楽しい現場でした。ありがとうございます。(宮野さんに)」
宮野
「ありがとう。ありがとうねぇ。(石原さんに)よし、そういう事をもっと言ってこう。笑」
会場
「笑」
MC
「石原さんにとっては本当にお兄ちゃんみたいな感じで、安心して収録できた感じですよね。」
石原
「はいっ!そうですね。頼れるお兄ちゃんって感じで」
宮野
「そういう事、どんどん言ってこう!(笑)」
会場
「笑」
MC
「宮野さんがお兄さんだとしたら監督の印象は石原さんいかがでしたか?」
宮野
「いい質問ですね!」
石原
「監督さんは、最初無口な方なのかなと思ってちょっとだけ怖かったんですけど、やさしく話しかけて下さって、とても優しくてうれしくなりました。」
宮野
「そうですね。初めにキャラの説明とかもしっかりして下さったので僕らも演じやすかったです。できているフルCGの画にあてるっていうのはほぼ初めての経験だったので、また  新鮮な気持ちでお仕事をさせてもらえました。画がすごくリアルで本当に人が息づいているように動くのでその呼吸感を大事に演じようと、みんなで頑張りましたね。」
MC
「監督からみたキャストのお二人はいかがでしたか?」
監督
「いい感じでしたね(笑)」
会場
「笑」
監督
「そうですね。オーディションテープを聞かせていただいて、明嶋こよみと明嶋大志の役はヒーロー・ヒロインなので非常に他のキャストよりも多かったんですよ、人数が。その中から絞り込むという作業をしたんですけれども、このお二方はやっぱり一番ぴったりとイメージに合う声だったので選ばせていただきました。それで収録の際に改めて演じていただいたら、やはり僕のイメージは全然正しかったです。(笑)自分の耳に狂いはなかったなと思って」
宮野
「おぉー、ありがとうございます。」
石原
「ありがとうございます!」
MC
「オーディションに合格したときの感想は?」
石原
「もう信じられなくて、とにかく私でいいのかなって思いました!」
宮野
「いいんです!」
石原
「もうとにかく、本番の時に自分の全力を出し切りたいなぁと思って…。で、先に台本をいただくので、お風呂場とか家の部屋とかトイレとかで一生懸命練習して…」
宮野
「トイレでも!?」
会場
「笑」
石原
「はいっ!」
宮野
「すごいですね!」
石原
「暗記していたので、こうかな?こうかな?とやってみて…」
宮野
「常にセリフを…」
石原
「はい、言ってみたりとか…」
宮野
「でも、ほんとにすごい偉いんですよ。収録本番はみんなで録るじゃないですか、その前に何回もスタジオに行ってね」
石原
「あっ、はいっ!」
宮野
「石原さんは練習のために何回もスタジオに通って、声をあてる練習とかしていたんですよ!!」
石原
「そうなんですよ!粟津監督と音響監督さんに指導していただいて、イメージ通りになるよう一生懸命練習しました。」
監督
「そうですね。それもあってほんとにイメージ通りでした。」
MC
「完成した映像をご覧になってどうでしたか?」
宮野
「全体的な印象は、収録の時も思ったんですけど、地球の未来のようで地球じゃない世界じゃないですか。すごくレトロなテレビとかが残っていたりとか、ゲームウォッチをやっていたりとか、そういうちょっと懐かしい雰囲気から始まって、後半すごく近未来的なロボットが活躍するお話に変わっていくんですけど。全体的に流れる雰囲気、演出、音の感じというのが、僕が昔観ていた「特撮」なんですよね。その空気感というのがすごく感じられて、新しいのに懐かしいっていう、新鮮な気持ちで観ることができてすごく感動しました。これが新時代の特撮かと思いました。」
MC
「石原さんは見たことないようなエアコンとか出てきて、なんだ?って思ったんじゃないですか?」
石原
「エアコンは前住んでいた家にあって、見ていてこれあったなと懐かしかったです。あと、CGということで肌の凹凸とか戦いのシーンの迫力とかSEとかが入っていない時からもうすごかったんですけど完成映像を見せてもらったときに全部入っていて、ああ、すごい迫力だなと思っちゃって!音や全部演技とかも入るとこんなにも変わるんだなと、とても感動しました。」
監督
「ありがたいです。」
MC
「監督は前作『惑星大怪獣ネガドン』では特撮をCGでやるというような形で映画作りをされていましたけど、今回のプランゼットに関してはどのような気持ちで作品作りに臨み、映像を完成させたのですか?」
監督
「そうですね。前作『ネガドン』では技術的にも制作期間的にもやっぱりできなかった部分というか、やりたかったんだけど見送ったような部分もあるんですが、それをやりたいなというのがあってですね。当時、技術的に難しかったことも5年経って出来るようになりましたので、最先端技術とまではいかないですが自分が使えるようになってきた技術を今回は思い切ってドンと入れて作ってみましたという感じなんです。」
MC
「演じる上で苦労した点などありますか?」
宮野
「そうですね。最初のシーンが結構グータラな(役を演じるん)ですけど、あのシーンをまず固めるのがちょっと時間がかかりました。冒頭の部分だけすごい若いから年齢感もそうですしね。その中で無気力感と自然な感じをすごく頑張って(役を)作りました。例えば本当に細かい息使いとか、ブドウ食っている感じとか(笑) 後半は結構もういろんなことに巻き込まれていって考えている暇もなく、彼も生きているので。」
石原
「はいっ!えっとやっぱり7歳の時のこよみちゃんと13歳の時のこよみちゃんではお兄ちゃんに対する気持ちの距離感とかが全然違うので、7歳のころはお兄ちゃんはダラダラしていて、そこをこよみちゃんが上から目線的な感じで叱るのでけっこう距離が家族的な感じで近いんですけど、13歳になって離れちゃうのでその距離感を大切にして演じていきたいなと思ったので、そこを頑張りました!」
ここでMCより主題歌を歌った元ちとせさんから『プランゼット』へのコメントが代読された。
MC
「主題歌ですがこの曲は監督が主題歌としてお選びになったわけですけれども、どんな思いがあったんですか?」
監督
「元さんを最初に知ったのはNHKの朝ドラのオープニングがきっかけだったんですれけど、すごく歌声の素敵な人だなと思っていたんです。特に今回の『竜宮の使い』という曲は元さんの色々ある曲の中でも僕が一番好きな曲だったんですが、それを快く使わせていただいて本当にありがたかったです。」
MC
「キャストのお二人は主題歌はいかがでしたか?」
宮野
「元さんのコメントにもあったように、最後に包んでくれるような雰囲気がありまして、この不思議な『プランゼット』の世界観と元さんの歌声の世界観に引き込まれてしまいました。元さんの歌はその魅力に吸い込まれていってしまうような歌声じゃないですか。それが『プランゼット』とすごくマッチして、最後に包んで更に壮大に物語が広がっていく、そういう印象を受けていました。感動しました。」
石原
「はいっ!『プランゼット』の世界と『竜宮の使い』の世界観が一緒になって、で、私それを聞いたときに号泣してしまったんですよ。作品にとても合っていてとても感動しました。」
監督
「元さんの『竜宮の使い』はさらっと聞くと海のイメージ、お話しというか歌詞なんですけどそれを宇宙に置き換えていただくとなんとなくつながりが見えてくるんではないかなぁと思ってますけど…」
宮野
「星の海でございますね?」
監督
「そうですね。そうですね。」
宮野
「素晴らしいですね。」
MC
「この作品はこうやってここに立っていただいているキャストのお二人、その他のキャストの皆さん、それから元さんの歌の力、そして監督はじめ大勢のスタッフの力が集結して出来上がったのですよね」
監督
「そうですね。僕は今日は大勢のスタッフの代表として今ここに来ているって感じですね。」
MC
「最後に一言ずつお願いいたします」
石原
「本日は雨の中お越しいただきまして誠にありがとうございます。プランゼットは私の初めての映画で、とても思い出深いものとなっております。5月22日から全国劇場公開するので今回観たた方もまた観ていただけると本当にうれしいです。まだ観てない方も是非、是非たくさん観に行って下さい。よろしくお願いします。」
宮野
「今日はご来場いただきまして本当にありがとうございました。僕らもやっと皆さんに観てもらえて本当にうれしく思います。この作品はとても激しくド派手なアクションがとても感動的です!!それと更にその中に流れる人と人のつながりもとても印象的で、兄妹愛だったり大志が抱える同僚への思いだったり、そういう人とのつながりというのが根底に流れている作品だと思います。そういう想いが皆さんにも届けばいいなと思って僕も演じましたので、これから劇場公開されますが今後とも是非よろしくお願い致します。今日は本当にありがとうございました。」
監督
「今日はお忙しい中、皆さんお集まりいただき本当にありがとうございます。今、アニメ映画ブームとかいうふうに言われていますけれども、やっぱり原作物やテレビアニメシリーズの映画化といった作品が多い中で『プランゼット』という作品は完全オリジナルの作品なのでそういう意味では特殊というか、あまり例のない作品だとは思うのですが、そういう部分に価値があると僕は思っております。なので、今日ここでご覧になった皆さんがもし面白いというふうに感じられたのでしたら、どうかお友達や同僚の方に宣伝していただければと思います。よろしくお願いします。」